スペインワインをもっと知って楽しい時間を!

by Yuki Sakaguchi
スペインワインの特徴とは?

日照量に非常に恵まれた地域の特性や、地域ごとに土壌が異なる利点を活かしてワインの生産が行われるスペインでは、スペイン固有品種やヨーロッパ品種などの個性豊かなブドウが育てられることが多く、その特性から多様性に富んだワイン造りが行われています。1980年代以降には、それまであまり名前の知られていなかったワイン産地の中から世界的に注目を集めるワインが数多く誕生しました。非常に経済的でお財布に優しい価格帯でありながらも、高品質なワインを生産する産地として年々世界的に見てもスペインワインへの評価が高まっています。

スペインのワイン法とラベルの種類とは?

スペインのワイン法は、1970年に施行された「ブドウ畑・ワイン及びアルコールに関する法令」に基づいた全国原産地呼称庁が設立されてから、原産地呼称 (Denominación de Origen: D.O.)を名乗るための条件が定められることになりました。

D.O.P. (Denominación de Origen Protegida):保護原産地呼称ワインは以下の4種類に分けて表示されます。

  • V.P. (Vino de Pago)=単一ブドウ畑限定高級ワイン

特定の村などで他とは際立った違いのあるテロワールを持つワイン畑から生産される高品質ワインのことを示します。カスティーリャ・デ・ラ・マンチャ州政府が2000年以降に主に定義してきたカテゴリーで、2003年のワイン法改正に伴い国内全土で適応が開始されました。ブドウ畑はDO、DOCに認定しない地域に属しているということも可能で、例えばリオハのようなDOC地域の産地であるワインはVino de Pago Certificadoと表示されます。Vino de Pagoの認定は所属する州政府と自治体の管理下にあるものの、品質管理に関してはDOC規制に準ずる形でないといけない決まりがあリます。

  • D.O.C (Denominación de Origen Certificada)=特選原産地呼称ワイン

DO産ワインの中でも特に厳しい基準で審査をクリアした高品質ワインのことを示します。1988年に制定されたカテゴリーです。

  • D.O. (Denominación de Origen)=原産地呼称ワイン

原産地呼称統制委員会が設置された地域において、地域内で栽培され認可された品種のみを原材料として厳しい基準に基づき生産されるワインのことを示します。現在68の認定があり、スペインの高品質ワインの中でも中核的役割を果たすカテゴリーとなっています。

  • V.C.I.G (Vino de Calidad con Indicación Geográfica)=地域名称付き高級ワイン

2003年のワイン法改定により新しく制定されたカテゴリーで、特定の地域、地区などで収穫されたブドウを原材料として醸造、熟成されたワインを示します。現在のVino de la Tierraの多くが将来的にはこのカテゴリーランクに昇格予定。このカテゴリーで5年以上の実績を積み上げた産地はDOワインへの昇格申請を行うことができるようになります。

I.G.P. (Indicación Geografica Protegida):保護地理的表示ワインは以下の2種類に分けて表示されます。

  • Vino de la Tierra

地方ワイン、カントリーワインを示します。それぞれが生産される地域名を名乗っています。ラベルにはVino de la Tierra deの後に生産地の名前が表記されます。

  • Viñedos de España

2006年に安価な輸入ワインと区別するために導入され始めた新しいカテゴリーで、一般的ガラス容器のワインだけではなく、バック・イン・ボックスのワインにも使用できるカテゴリーです。

その他にVino de Mesaという格付けがされていない畑で生産されたワインや、異なる地域のワインをブレンドして造ったワインで、生産された地域の名前や、使われているブドウの種類、収穫の年などの表記をすることは禁止されているカテゴリーがあります。

原産地呼称制度 (Denominación de Origen: D.O.)とは?

現在スペインにおけるブドウの栽培面積は全世界で第1位を誇っています。しかしながら、生産量に関しては世界第3位にとどまっています。この理由としてあげられることは、各地方に設けられた統制委員会による数多くの厳しい規制措置があることがあげられます。優れた味わいや地方独自の品質を確保し管理するためには、これらの規制措置は厳格に守られる必要があるためです。

スペインにおいて最初のワイン規制は18世紀にまでさかのぼります。低価格で低品質のワインの輸入や混入を防ぎ、地元のワインの品質を最大限保持するために特別立法が施行されました。1920年代には規制基準がより強化され、特に品質の優れた特定のワインの産地の指定制度も開始されます。最初に認定を受けたのは1925年に認定のリオハ地方です。続いてヘレス、マラガなどが指定されるようになり、これが原産地呼称制度の始まりとなりました。生産量ではラ・マンチャ地方のDO産地認定ワインが最も多く、ブドウ畑の総面積は15万haに及び、236のワイナリーが存在しています。

(vinissimusより引用)

D.O.ワインの中でも有名なBierzo (ビエルソ)ワインとは?

1989年に原産地呼称統制委員会が創立されたスペイン北西部の地域のことを示します。主要なブドウ品種はMencía、Godelloで地域内のブドウ畑の総面積は3027haです。

大陸性の気候と大西洋気候の両方の影響を受ける地域です。年によってどちらの気候の影響を強く受けるかによってワインに与える印象にも変化が出てくることが特徴です。高い山々に囲まれた盆地であることから、標高や栽培の方角によってもブドウに大きな違いが生まれることも特徴的な地域です。ワイナリーは合計73箇所あり、小さな区画の中でも多様な土壌の性質を活かしたワイン作りがされています。土地柄サンティアゴ巡礼の要所であるため、ブドウ栽培や醸造の技術が多くフランスよりもたらされた地域です。降水量は一般的スペインワインの産地と比べると多めで21世紀になってから世界的にもより注目度が増してきたワインの産地です。

フランスではスペインワインをよく飲む?

日本においてフランスワインは全体的に格式があり、味の古典的で繊細なところが多くの人から好まれていますが、ワインの有名なフランスではなんとスペイン産のワインが大変多く飲まれていることをご存知でしょうか。フランス人にも好まれるスペインワインは、その味が個性豊かであること、斬新なタッチを持っていることなどからフランスワインとは異なるテイストを楽しむことができます。またスペインワインは、フランスワインに比べると、比較的価格帯もリーズナブルで楽しみやすいワインとなっていることも大きな魅力です。